キャスターのテスト方法

1. インパクトテスト

どのアイテムも輸送、使用、保管などにより衝突や振動が発生する可能性がありますが、製品は一定期間、欠陥が生じたり、使用できなくなることがあります。家具はその大きさと重さのために衝撃に弱いことが多く、家具が置かれているかどうかを判断するために底部に位置しています。安定したキャスターは良好な衝撃耐性を持っているべきです。欧州キャスターテスト標準における衝撃試験方法は次の通りです：キャスターを地面の試験プラットフォームに垂直に取り付け、5KG（±2%）の重りを200mmの高さから自由落下させてキャスターの車輪の端に衝撃を与えます。もし二つの車輪がある場合は、両方の車輪が同時に衝撃を受けるべきです。実験中にキャスターのどの部分も分離してはなりません。そして、実験が完了した後、キャスターの転がり、軸周りの回転、またはブレーキ機能が損なわれてはいけません。

2. 静的荷重試験

ユニバーサルホイールは常に地面で安定して走行するべきですが、それはほぼ純粋に理論的な状態です。凹凸のある表面や、敷居、トラック、穴を越えるとき、キャスターは一時的に地面から離れます。そのため、突然過負荷がかかったり、4つのキャスターのうち3つが地面に接触すると、全体の家具の荷重を支えなければなりません。ヨーロッパ規格におけるキャスターの静的荷重の試験プロセスは、キャスターを水平で滑らかな鋼製試験プラットフォームにネジで固定し、キャスターの重心の方向に800Nの力を24時間かけるというものです。力を取り除いた後、24時間経過したらキャスターの状態を確認します。キャスターの変形がホイールの直径の3%を超えず、実験後のキャスターの転がり、軸回りの回転、またはブレーキ機能が損なわれていなければ、合格となります。

3. 耐性性能テスト

この性能をテストする際、キャスターは乾燥して清潔に保たれるべきです。キャスターを地面から絶縁された金属プレートの上に置き、車輪の端が金属プレートに接触するようにし、キャスターに定格荷重の5%から10%を負荷します。絶縁抵抗値テスター（定格開放電圧は500V、測定された抵抗値は10%の範囲内で変動し、製品の損失は3Wを超えない）を使用して、キャスターと金属プレートの間の抵抗値を測定します。導電性キャスターの場合、抵抗は104オームを超えてはならず、静電気防止キャスターの場合、抵抗は105オームから107オームの間であるべきです。

4. 往復摩耗試験

キャスターの往復摩耗試験は、日常使用におけるキャスターの実際の転がり状況を模擬します。これは、障害物試験と無障害物試験の2種類に分かれています。キャスターを正しく取り付け、試験プラットフォームに置きます。各試験キャスターの荷重は300Nです。試験頻度は（6-8）回/分です。1回の試験サイクルには、1M前進と1M後退の往復運動が含まれます。試験は障害物（幅50mm、高さ2mm-3mmの金属障害物）のある試験プラットフォームで行われます。5000回（H型キャスター）または30000回（W型キャスター）。障害物のない水平試験台では70,000サイクル（H型キャスター）または20,000サイクル（W型キャスター）です。試験中にキャスターや他の部品が外れることは許可されていません。試験後、各キャスターはその正常な機能を実行できる必要があります。試験後、キャスターの転がり、回転、またはブレーキ機能が損なわれてはいけません。

5. 転がり抵抗と回転抵抗の測定

キャスターが移動する際やその走行方向を制御したい場合、力は物体を通じてキャスターに伝達され、一定の抵抗を克服しなければなりません。抵抗の大きさは、荷重、車輪の直径、車輪の材料、車輪の表面形状、キャスターが回転する場所の状況などに依存します。転がり抵抗の試験では、基準として固定された三本アームのベースに三つのキャスターを取り付けます。異なる試験レベルに応じて、ベースに300/600/900N（ベースの質量を含む）の試験荷重が加えられます。水平牽引力を加え、試験プラットフォーム上のキャスターを50mm/Sの速度（許容偏差±5%）で10秒間移動させます。キャスターが初めに転がる際には大きな摩擦力と加速度が生じるため、試験が行われてから5秒後に水平牽引力を測定し、その大きさは試験荷重の15%を超えないことが合格の条件です。回転抵抗試験は、1つまたは複数のキャスターを直線または円運動試験機に取り付け、移動方向に対して90°の向きにします。異なる試験レベルに応じて、各キャスターに100/200/300Nの試験荷重が加えられます。水平牽引力を加え、試験プラットフォーム上のキャスターを50mm/Sの速度（許容偏差±5%）で2秒間回転させます。キャスターを回転させる最大の水平牽引力を記録し、その大きさは試験荷重の20%を超えないことが合格の条件です。